経営者の大草貴生さんにお話を伺いました

「漢方相談が充実した人生のお手伝いになればと思います」

 

 

漢方の製薬会社「大草薬品」を創業した薬局です

大草薬品のあかぶくろ胃腸薬は開局当初から人気を得ています
大草薬品のあかぶくろ胃腸薬は開局当初から人気を得ています

――まず、薬局の紹介をお願いします

 

祖父が始めた薬局で、私は3代目になります。開局したのは昭和6年ですが、その3年後には、製薬業も開始するなど活動的な祖父でした。

 

その製薬業は現在、「大草薬品」として漢方薬などを製造・販売しているので、漢方に興味のある方なら聞いたことも多いのではないでしょうか。

 

薬局のほうは、開局してから一度も移転することなく、漢方相談を中心にこの地でお客様の健康のお手伝いをさせていただいています。

 

お客様の症状のお悩みや病気を解決するため、問診といいまして丁寧にお話をお伺いし、その方に最も適した処方の提案を行っています。

 

時代の変化に合わせて処方せん受付なども開始しており、トータルで健康に貢献できる薬局を目指しています。

 

――開局してからずっと漢方相談型のスタイルを継続されてきているのですね。お客さんの層はどういう方が多いのでしょうか

 

学生さんから社会人、高齢者まで実に幅広いですよ。

 

学生さんは、心の病気で相談されることが多いですね。あまり会話をしなくても生活していける社会になってきましたから、不特定多数とコミュニケーションをするのが苦手で、学校生活そのものがストレスになっていることが多いのではないでしょうか。

 

例えばストレスが溜まると皮膚など表面に症状が表れるケースが多いですね。こうした相談には、皮膚に現れた表面的な症状を抑えるということではなく、原因をしっかり見極めてその根本を改善していくというスタンスで臨んでいます。

 

 

 

「山に登りたい」という患者さんの夢が実現

――難病の方からの相談も多いそうですね

 

病院の治療を続けながら漢方も試してみたいという相談や、ガンの末期で退院されたような方で漢方薬を試してみたいという相談も多く受けています。

 

そのような方々には、少しでも充実した人生を送ってもらいたいという願いを込めて、漢方薬を処方しています。

 

少しでも充実した人生というのは、ただ単に生きながらえるだけではなく、本当に心から自分のやりたいことをできる時間を作ってあげるということです。

 

そのためには、ガンなどで人生を諦めるのではなくて、「いま生きている」ということを実感してもらうために漢方をお渡しするということを納得していただいてから、初めてお薬をお渡しするように心がけています。

 

――具体的な例としては、どのようなことがありますか

 

実際に、「ガンはあるけれど、山に登りたい」と言って来られた患者さんがいらっしゃいました。

 

漢方薬は、その目標を実現するためのサポート役であることを納得してもらって、服用していただいたのですが、服用を続けたことで見事にその目標を達成できたという嬉しい報告を受けました。

 

漢方相談をメインにしていて良かったと思った瞬間ですね。

 

ただ、漢方相談が主だからと言って、現代医療を否定することはありません。

 

病院での治療にはきちんとした科学的根拠がありますので、病院の治療も受けられている方には、当然そちらの治療もきちんとやって頂くことを重視しています。

 

――患者さんの生活スタイルを重視した漢方相談をされているのですね。お店のファンの方も多いのではないでしょうか

 

私自身もそうですが、母と叔母にそれぞれのファンが付いてくれていることは心強いですね。何回か足を運んでいただければ、自然と誰に相談すれば良いかということも分かっていただけると思います。 

 

実際に、現在よく来て頂いているお客様は、「貴生さんいる?」みたいに指名してこられる方も多いですよ。お客様が個々のスタッフのファンになってくれているような感じで、嬉しいですね。

 

新規のお客様は、口コミで来られる方が多いのですが、近隣にお住まいで漢方相談をしたいという方にはぜひ足を運んでいただければと思います。

 

 

 

「入りやすいお店作りを心がけています」

――店内も明るく、入りやすい感じですね

 

スタッフが季節に合わせた装飾をしてくれますので、一般的な漢方相談薬局のイメージとは違うと思います。

 

漢方相談薬局というと、入りにくいと思われる方も多いと思いますが、当店は入りやすいほうだと思いますよ。

 

漢方の処方薬をお出しする場合も、まずは3日分の処方から様子を見て今後継続されるかどうかを一緒に相談させて頂きますので、コスト面もそんなに心配しないで大丈夫ですので気軽に来てくださいね(笑)。

 

――かなりしっかりした理念をお持ちですが、創業者である祖父の大草義巳氏譲りでしょうか

 

祖父は、私が小さい頃に亡くなりましたので、詳しいことはよくわからないのですが、周囲からはよく似ていると言われます。

 

生まれた頃から生薬に囲まれて育ったという環境も大きいとは思いますが、大人になってからも学会や薬局同士の会合など様々な場所で勉強して、常に漢方に対する考え方や認識を深めています。

 

今は、仕事が面白くて、店は自分の分身みたいなものだと思っています。

(インタビュー:2010年9月22日)